14歳 不良に憧れた

 

 

自分のことがよくわからない

今は仕事を頑張っているけど、なんのために頑張りたいのかわからない

 

今の給料で満足しているし、昇給しようなんて考えもしない

仕事に対してやる気があるわけでもない

 

普段お世話になっている先輩への恩返しなのだろうか。いやそうでもない

そもそも自分は先輩付き合いとか、そういうのは嫌いだ

 

それでも仕事を必死で頑張っている

仕事を一生懸命やるキャラとして今職場に自分は居る。

 

 

 

 

 

 

昔から自分のキャラクターを作る癖があった

 

自分はもともととても暗い性格なことはわかっている。そんなキャラじゃ浮いてしまうのではないか等と考えて自分にキャラ作りをする。

 

 

小学生の頃は、生徒会長をやっていた。

頭が良く真面目で、堂々としていたのだ。

 

12歳にしてなんと彼女もいた。

特に何もしてないけどな

 

でも手紙交換とかして楽しかった記憶がある

 

 

しかし中学生になってから、小学校の頃からの仲のいい友達と別のクラスになり、自分は孤立して行った

 

自分は意外と人見知りだということにこの時気付いた。

 

 

今までの根拠のない自信みたいなものが勘違いだと気付き、だんだん自信がなくなっていった。

 

友達のいない自分を小学生の時の友達に見られるのが嫌でさらに距離を置いた。

 

友達を作ろうとサッカー部に入ったが、

自分はプレーが下手で全然馴染めなかった

 

それくらいの頃に彼女にも振られた

 

 

サッカー部の先輩に標的にされ、いびられた。

 

特に2年の荒川先輩(仮名)ひどいやつで弱いものいじめが好きだった

 

学校に行きたくなくなった

けれど不登校にはならなかった

 

負けたくない、という思いもあったが

正直親が怖かったからだ

 

 

そんな感じで時が過ぎて行った

 

二年生になった自分は友達が少ないが数人はいた。

サッカー部の補欠仲間とかだ。

 

荒川先輩も2年から3年になりさらに調子に乗っていた。

 

その頃標的はとりあえず俺ではなく、俺の補欠仲間や1年とかだった。

 

俺は家でもクラスでも部活でも目立たないように過ごしていた。

 

家では親に怯え、学校では先輩に怯えていた。

 

この頃の経験があって先輩=怖いものというイメージが俺の中の刷り込まれた。

それは今でも変わっていない。

 

 

当時の俺は自分が嫌いだった

あんなにできた勉強も今では全然ついていけていない。

もちろん女の子にもモテないし話しかけられもしない。そして自分から話しかける勇気もない。

 

密かに好きだったB子ちゃんと話したこともない

 

 

これが本当の自分なのだが、そうじゃないと思いたかった。

自分はこの程度の人間ではないと思いたかった。

 

 

ある日、たまたまクラスの不良であるS(仮)と一緒に下向した

 

部活帰りのこの時間、帰宅部であるSがなぜここにいたのかわからなかったが、偶然会ったので一緒に帰ったのだ。

 

Sはあまり学校に来ない奴だった

顔はとてもハンサムだけど不良っぽい感じだったから周りからは少し距離を置かれていた

 

それでも本人は特に気にしてなかった。

自分が良いと思ったらいじめられっ子とかにも話しかける等、

周りに嫌われてる奴だから関わらないとか、そういう考えもない奴だった

 

 

自分の好きな時に学校に行き、好きな奴と話したり関わったりし、好きな授業だけでる。そして好きな時に帰る

 

腹筋も割れていた

 

そんなSを俺はかっこいいと思った

羨ましいと思った

 

俺は家に帰る途中で不良漫画を買った。

家に着き漫画を読んだ

 

その漫画は普通の少年が不良にドロップアウトする内容だった。

 

俺は居ても立っても居られなくなり、ツルハで染め粉を買った。

 

 

そして夜中髪を金色に染めた。

 

時計を見ると0時を過ぎていた

俺は14歳になっていた。